意味ある仕事、意味のない仕事
2009.03.10 (Tue)
この世の中に意味のない物なんてない、とはよく言われますが、やっぱり無駄なことは省いていかなければ質の高いものは出来ません。

仕事でも同じで、同じ時間働いていても、意味のある仕事をどんどん進められる人と、意味のない仕事ばかりに追われてなかなか上手くいかない人といます。

僕なんかは要領が悪いので、明らかに後者のほうだと思います。


いろいろな本を読んで勉強したのは、仕事というのは何か価値のあるものを生み出して、初めて意味があるのではないか、ということです。

日本が誇るモノづくりの現場では、まさに価値のあるモノを作り出すことが仕事です。価値のない粗悪品をいくら生産しても、買ってくれる人がいなければそれは時間の無駄です。

農業や漁業でも同じです。どれだけ苗を植えても、田んぼをほったらかして稲が育たなければ何も生み出しません。田植えの仕事が無駄になるだけです。

サービス業では、お客さんにとって価値があるサービスを提供することが仕事です。
無価値なサービスをいくら頑張ってやっても無駄な仕事です。

経理だろうが営業だろうが、どんな仕事であっても、自分のした仕事に何らかの価値が生じた時に、その仕事は意味を持つと思います。


もっと単純に言えば、書類を探す時間や、それを元の場所に片付ける時間などは仕事のうちに入りません。
何も生み出していないからです。

たとえば、会議の前に必要な資料がどうも見当たらない。その資料を1時間かけて探し、書棚の奥から見つけて引っ張り出した、というのはどうでしょう?
意味のある一時間だったのか、意味のない仕事だったのか。
僕なんかしょっちゅうこういうことがありますが、残念ながら意味のない時間と言わざるを得ません。

資料を探してそれが見つかれば、それは意味のあることだろう、とたしかに僕も思います。
でも考えるべきは「どうしたら資料を探さずに済むか、あるいは探す時間を短くできるか」ということです。
仕事のできる人は、資料を探すことに時間を使いません。資料を探さなくて済む方法を考えます。


同じように、物の片付けについても仕事のうちには入りません。
仕事に必要な物を出して、それを元の場所に片付ける、その作業自体は何ら価値のあるものを生み出していないからです。
(机の上がきれいになって、新しい仕事に取りかかれるという価値は生み出します)
整理整頓は大事なことだろう?と思われるかもしれませんが、次のような例はどうでしょうか。

ものすごく几帳面な性格で、どうしても机の上に物が乗っているのに耐えられないという人がいたとします。
その人が鉛筆を使って文章を書いています。字を少し間違ってしまいました。
鉛筆をまず引き出しの中にしまいます。
そして、間違った部分を消すために、消しゴムを引き出しから取り出します。
消しゴムを使って字を消し、消しゴムのくずを集め、ゴミ箱に捨てます。
そして消しゴムを引き出しにしまって、かわりにまた鉛筆を取り出し、文章を続けて書いていきます。

この人の机の上は一切無駄がなく、いつもピカピカです。
本人も気分がいいでしょう。
しかし何か変です。

誰だって、鉛筆や消しゴムみたいな必要なものは、文章を書き終わるまでずっと机の上に出しておけばいいだろうと思うでしょう。
鉛筆や消しゴムを出したり片付けたりする時間は全くの無駄です。

こんなおかしな人はいない、と思われるかもしれませんが、自分の仕事をよく見返してみると、こういう「物を出したり、しまったり」という無駄な時間が実に多いことに気がつきます。

物の出し入れ自体は何も生み出さず、意味のない仕事なので、できるだけ出し入れの手間を省くことが大切です。
そのために整理整頓が大切なのですね。
仕事に必要な道具をまとめておき、まとめて出して仕事をし、仕事が済めばまとめて片付ける。
余った時間で悠々とコーヒーを飲む。
ちょこちょこ出し入れをするより、ずっと効率よく仕事ができます。

僕はどうも要領が悪いのですが、自分のやり方を振り返ってみると、やっぱり無駄な時間が多かったことに改めて気付きます。

無駄な時間こそ新しい発想のために大切だ、ゆとりがなければいけない、という意見もよく耳にします。全くその通りですが、でもそれは無駄な時間ではなく、意味のある時間だと思います。
余裕を持つために、本当に無駄な仕事をなくすようにしたいものです。
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ポジティブ
2008.10.30 (Thu)
録画しておいたプロフェッショナル 仕事の流儀を観ました。

今回の主人公は野尻知里さんという方で、日本の医療機器メーカー(とNHKでは言ってましたがテルモですよね)で人工心臓を開発しているプロフェッショナルです。

野尻さんはもともと心臓外科医でしたが、人工心臓の可能性に惹かれてその開発に飛び込みました。

苦労しつつも徐々に開発スタッフを増やし、ようやく新開発の人工心臓を臨床試験にかけるところまできたそうです。

野尻さんの生き方には、優れたリーダーの条件がいくつも隠れているように思いました。

明るいこと。笑顔であること。意志が強いこと。部下が共有できる夢をもっていること。

「つらいことがあると、思いっきり泣く。でも泣くだけ泣くとまたやる気が湧いてくる。私にとって試練はスプリングボード」という言葉が特に心に残りました。

厳しい現実を見据えた上で、さらにポジティブに生きる。僕もそういうリーダーになりたいと思います。
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変わりつつある
2008.10.23 (Thu)
院長になって半年、まだまだ未熟者です。

ただ最近になって徐々に医院が変わりつつあるように感じています。

見た目にはあまり変わっていませんが、スタッフみんなの意識というか、思いというか。


以前「1分間マネジャー」という本をご紹介したことがありましたが、あれを真似して、スタッフの皆さん一人一人と個別にミーティングをするようになりました。

「1分間マネジャー」は、わずかな時間で部下のやる気を引き出し業績を上げていく凄腕リーダーのお話です。
僕はそんなレベルのリーダーではないので、もっと時間がかかります。
しかし、個別のミーティングを始めてからスタッフさん一人一人の仕事がどんどん進んでいくのを実感しています。
やはりみんな能力が高いです。僕が期待した以上のことをやってくれる人もいます。

現在は、僕が「今は何が問題?」「じゃあこうしてみよう」「じゃあ次はここまでやってみよう」と進行役をしている感じですが、いずれは僕が問いかけやアドバイスをしなくても、スタッフさん自身でミーティングを進めてくれるようになると期待しています。

すべての仕事が「ミッション」に繋がっています。
目標地点を間違わずに、努力する日々です。
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改善運動は続く
2008.06.22 (Sun)
院長になって、早いものでもう3ヶ月が経とうとしています。

あっという間でした。

3ヶ月の間に、スタッフみんなで協力し合いながら歯科医院の中の様々なことを変えてきました。

改善運動は、医院がある限り永遠に続きます。


改善の目的はいくつかあります。

1. より質の高い医療を提供すること

2. 患者さんにとって安全・安心・快適な医院を作ること

3. 働いていて楽しい、やりがいのある、本当のプロが集まる職場を作ること

4. 末永く地域の人たちに愛される医院を存続していくこと


僕は院長ですが、僕だけがこの運動の主役ではありません。

主役はスタッフ全員です。そうでなければ意味がないと思っています。

もちろん僕も主役の一人ではありますが、僕にはもっと大事な仕事があります。

イメージとしては交通整理役です。

できるだけ主役たちの邪魔をしないように、みんながもっと動きやすくなるように、知恵を絞らないといけません。

ない知恵を。

【つづきを読む】

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資源は有限、知恵は無限
2008.05.26 (Mon)
いま、渡部歯科医院では医院改善の真っ只中です。

歯の治療というのは、恐ろしくたくさんの種類の医療機器や材料を使う仕事です。

歯石をとる器具だけで10種類以上、歯につめる材料はその数倍。

1つの治療を行うのに何十種類という器具をつかうことも稀ではありません。


それがどこにしまってあるか、在庫はどのくらい余裕があるか、すべて把握しなければいけないのだから、スタッフはみんな大変です。

より働きやすく、ミスの無い医院を作っていかなければいけません。

この状況を改善するために、まず「整理・整頓・整列・清潔」を目標に掲げて、機器や材料を整理しています。

よく使う道具はみんなの手が届きやすい場所に、同じ治療で使う道具はひとまとめに。

収納場所にはインデックスを貼り付けて、何がどこにあるか一目で分かるように。

材料の在庫は無駄を省いて、必要十分に。

などなど、などなど、などなど。

やることは無限にありそうです。


単純な肉体労働だけで仕事をするには、ものすごくたくさんの人手が必要です。

しかし、ちょっとした工夫の積み重ねで労力を省き、人手を少なく、時間を短くすることができ、そのぶん集中して安全に質の良い仕事をすることができます。

余った人手で別の仕事を進めることもできます。
(歯科医院というところは嫌というほど色々な仕事があり、やることだけは尽きません)。


お金とか、時間とか、人手とか、そういう資源は限界が決まっています。

はっきり言おう、金なら無いぜ!


でも、人の知恵と工夫には終わりがありません。


僕個人の知恵や工夫では、できることなんてたかが知れています。

けれど、スタッフ全員で力をあわせて改善していけば、もっともっと働きやすい職場にしていけると思います。

すでにスタッフのみんなには様々な工夫をしてもらって、かなりの成果が上がってきているように思います。
本当にありがとう。


昨日より今日、今日より明日。

ゆっくりでも、一歩一歩前に進みます。
【記事編集】 |  22:09 |  組織を考える(?)  | トラックバック(0) | コメント(0) | Top↑