かぶせ物(クラウン) の記事一覧

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被せ物の治療(クラウン) ケース2
2006.11.22 (Wed)
奥歯の場合、被せ物(クラウン)は、ふつう金属で作ります。
銀歯とか、金歯とか、そういうものですね。

しかし最近、非常に質の良い材料が開発されてきています。

今回は、ハイブリッドセラミックという材料を使ったクラウンの治療をご覧ください。

まず、虫歯の穴をレジンという材料でふさぎます。
このレジンは歯と同じような色合いなので、被せ物をした後も目立ちません。
緑色の線で囲まれた歯が、今回治療する歯です。
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ちなみに、この緑色の線は「圧排糸」という糸で、クラウンと歯の境目をキッチリと型取りするために必要なものです。

今回は歯の色のクラウンを被せますので、色見本をもとに、歯の色合わせをします。
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そして、型取りをして、咬みあわせを記録し、クラウンを作ります。

出来上がったクラウンを歯に被せたところです。
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隣の歯とまったく区別がつかない、というレベルではありませんが、奥歯のクラウンとしては、このぐらい歯に似ていれば人から気づかれることはほとんどないでしょう。

患者さんにも納得していただき、治療は終了となりました。


さて、このハイブリッドセラミックという材料は、いわゆるプラスチックに、セラミックフィラーという物質を特殊技術でたくさん詰め込んだものです

プラスチックだけではやわらかく、弱いですが、引っ張ってもちぎれにくいという特質があります。
セラミックだけだと、硬く、非常に美しいですが、欠けやすく、割れやすいのです。

ハイブリッドセラミックは、両者のちょうど中間にあたるものです。
その硬さは天然の歯にかなり近く、なかなか丈夫で美しい材料です。

奥歯のクラウンで最高に良いのはゴールド(金)ですが、白い歯を希望される患者さんにとっては、ハイブリッドセラミックは最適といえるのではないでしょうか。


しかし、どんな材料で歯を治しても、その後のお手入れによってはまた虫歯になったり、歯周病で歯がグラグラしてきたりします。

このあと、定期的にお手入れ(メインテナンス)をしていくことで、現在の状態をずっと長く維持することが出来ると思います。
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被せ物の治療(クラウン) ケース1
2006.11.04 (Sat)
虫歯の治療をしたり、神経の治療をすると、歯に削った穴が開くことになります

↓虫歯の治療中
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↓神経の治療中
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このままではご飯が食べられませんので、削った穴は何かで埋めてあげなくてはいけません。
穴が小さければ、金属やレジン(プラスチック)の詰め物をします。
しかし、穴が大きい時には、詰め物ではかみ合わせの力に耐え切れず、壊れてしまうことがあります。
また、詰め物が壊れなくとも、肝心の歯が欠けたり折れたりしてしまうこともあります。

ということで、穴が大きい場合は、被せ物(クラウン)をつくります

(社団法人 日本歯科医師会配布のパネルより引用)
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クラウン、というのは「冠」という意味で、歯に被せるものの総称です

今回は、神経の治療の後でクラウンを作る場合についてご覧ください。


まず、歯に開いた穴をレジンと金属のピンでふさぎます。
レジンコア、という治療法です。
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そして、クラウンがおさまるように歯の周りを削ります。
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この状態で型取りをします。
その型から石膏で模型を作り、その上でクラウンを作っていくわけです。

良いクラウンは歯とピッタリとフィットしています。

歯とクラウンの境目に段差があったり隙間があるようでは、その部分にバイキンがたまり、虫歯が再発してしまいます。

歯とクラウンをピッタリフィットさせるためには、できるだけ丁寧に歯を削ること、型取りを正確に行うこと、模型を精密に作ること、クラウンを的確に鋳造することなどが必要です。

そしてこれが出来たクラウンです。
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↑これはいわゆる「銀歯」とよばれている歯ですが、「金銀パラジウム」という健康保険適応の金属でできています。

この金属は本当は銀合金(成分では銀が40%、金は10%前後)なのですが、安くて保険がきくことから日本で多用されています。

本当のことを言えば、歯や口の健康を考えると、本当に理想的なのは金合金(金が75%以上)です。
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金合金は歯にぴったりフィットし、腐食しません。また、硬さが適度で、奥歯の強い咬み合せの力にも耐えます。
良いこと尽くめの金合金ですが、値段が高く、保険がきかないことが最大の弱点です

↓これが今回セメントでつけたクラウンです。
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丁寧にお手入れしていけば、きっと長期間にわたってお口の中で活躍してくれるはずです。

やっぱり、「けずってかぶせて終わり」では、いずれ歯は悪くなり、また歯医者さんで痛い治療を受けることになります。
メインテナンス(予防管理)が、本当の意味であなたの歯を守ってくれると僕は信じています。

幸いなことに、この患者さんは健康なお口を守ることに興味を示して下さっています。
歯医者をやっていて、これ以上うれしいことはありません。
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