歯の神経の治療 の記事一覧

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歯の神経の治療 ケース1
2006.10.17 (Tue)
今日は、歯の神経の治療について実際の写真をご覧ください。

まず、レントゲンです。
矢印の部分が黒く透けています。非常に大きな虫歯です。
1年ぐらい前から時々痛かったそうです。
ちなみに、右隣で横向きになっている歯は親知らずです。
8000.jpg

(写真をクリックすると大きくなります)

麻酔をして虫歯を除去すると、神経まで完全に虫歯菌に侵されていました
このような状況では、感染し腐敗した神経を取り除かなければ痛みをとることはできません

下の写真は治療2日目のものです。
前回削った虫歯の部分に、キャビトンという密封性の高い詰めものがしてあります。
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1回目の治療で神経は取り除いてありますが、これで治療が終わりではありません。
神経が入っていたところにお薬をきちんと詰めなければ、またそこでバイキンが繁殖し、歯の根っこ全体が侵されてしまうからです
(だから神経の治療には回数がかかります)

今日の治療の目的は、神経が入っていたパイプをきれいにお掃除することです。

詰め物を除去した状態です。
ちょっとわかりづらいかもしれませんが、神経の入っていたパイプの入り口があります。
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この入り口を、お掃除しながら広げていきます。
お掃除にはEDTAや次亜塩素酸ナトリウムというお薬を洗剤にして、Ni-Tiファイルという器具でごしごしと汚れを洗い流していきます。
もう神経がない歯ですので、治療中の痛みはほとんどありません。
(日本歯科医師会配布の資料より引用)
rct01.jpg


お掃除が終わった状況です。
矢印の部分に、はっきりと黒い穴が見えます。
パイプの入り口が広がり、器具を入れやすくなっています。
8090.jpg


さらに、さっきも登場した次亜塩素酸ナトリウムというお薬とEDTAというお薬で、パイプの中を徹底的に洗浄します。
個人的には15分ぐらいは消毒・洗浄したいと思っています(ただし専門家の中でもいろいろな考えがあって一概には言えません)。

この状態で、水酸化カルシウムというお薬を詰め、今日の治療は終わりです。


治療3日目です。今日はガッタパーチャという最終的なお薬をパイプに詰めて、神経の治療を終了する日です。

いくらパイプを綺麗にしても、そのあとキッチリお薬を詰めなければバイキンがまた繁殖し始めます。
今日の治療は非常に重要で、緊張の一瞬です。

下にあるのがガッタパーチャを詰めた後のレントゲン写真です。
白くみえる部分がガッタパーチャです。
矢印の部分を見ると、根っこの先端までキッチリとお薬が詰まっています。
キッチリ詰めないと、病気が再発してしまう可能性が高くなりますので注意が必要です。
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ところで、気がつきましたでしょうか?
上のほうの写真ではパイプの穴が3つありました。でも、レントゲンでは2本しか白い部分がありません。
これは、レントゲンを撮る角度によって、2本のパイプが重なって、1本に見えていたのです。
角度を変えてレントゲンを撮ると、今度は3本の白い線が見えます。
8130.jpg


青い矢印の部分で2つに見える白い線は、根っこの先のほうではまた1本になっています。
どうやら根っこの先端付近でパイプが合流しているようです
どちらにしても、ガッタパーチャが先端まで詰まっていますので、再発の危険性は少ないと思います。

しかし歯の中のパイプは複雑な構造をしていて、バイキンを一匹残らず殺菌するのはなかなか難しいことです。
最善を尽くしても、生き残ったバイキンが後で悪さをすることもあります。
やっぱり虫歯を作らない(バイキンを感染させない)のが一番ですね。

これで神経の治療は終わりです。
ただし、まだ歯は削られたままで、このままでは噛めませんので、被せ物や詰め物で、もとの歯の形に戻してあげる必要があります。
【記事編集】 |  09:48 |  歯の神経の治療  | コメント(0) | Top↑